【怪盗グルー】ミニオン誕生から12年ってマジ?【ミニオンズフィーバー】

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なぜここまで人気なのか?を考える

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今回は、2010年に公開した「怪盗グルーの月泥棒」から12年経って「ミニオンズフィーバー」が公開されることに対して、なぜそこまでミニオンズが人気を集めているのか。

について考えたいと思いマス。

トイストーリーや、モンスターズインクなどのディズニ・ピクサー系の3Dアニメーション作品と比べると、最近出てきた印象のあった「怪盗グルー」シリーズ。

イルミネーションエンターティメントと言う名前も、今でこそ「SING」や「PET」などでよく聞きますが、当時は怪盗グルーくらいしか知りませんでした。

2022年、「ミニオンズフィーバー」が公開になると言うことで、そういえば怪盗グルーって最初いつ公開だっけ?と思って調べたらまさかの2010年公開。

ぶったまげました。もう12年前…!?東日本大震災より前なのか…

もう少し調べていくと、ミニオンたちは実は社会現象を引き起こすほどの大人気である事がわかりました。

2015年の「ミニオンズ」は世界の興行収入ランキング3位の約10億ドル(約1300億円)。

1位アナ雪、2位トイストーリー、4位ライオンキングという大天下のディズニー連中の間に肩を並べています。

一体ミニオンたちの何が、世界中でウケているのでしょうか?

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世界でウケるものは「簡単」

世界中で消費され、受容されるための最も大きな条件は、「簡単である事」です。

世界の公用語が英語となっているのは、アメリカが経済的・軍事力的に力を持っているから。もちろんそれは大きいでしょうが、何より「簡単だから」なのが理由です。

英語は世界でもトップクラスに平易な言語であることは有名な話です。

世界で最も有名なバンド「ビートルズ」も、この英語力超退廃国家である日本でも広く人気になったのは「簡単だったから」です。

ビートルズのヒット曲の歌詞を見ればそれは一目瞭然。全て中学英語レベルで構成されており、かつスラングなども排除されている、「教科書的」な平易な英語で綴られています

もちろん、音楽性が究極まで良いものだったことはありますが。これに加えて当時の日本では「カラオケで歌えるか」がヒットに絡んできていた…など諸々あるのですが、基本的には「平易であったこと」が世界的ヒットのカギなわけです。

ミニオンズは、この点においてこの「簡単さ」を究極まで追求しています。

昨今のアメリカにおける教育体制は崩壊していると言われており、成人になっても文字を満足に読み書きできない人が溢れており、四則演算も全くわからない人がかなりいるそう。

そんな「低IQ」に合わせたのがミニオンたちではないかと思うのです。

ミニオンズは基本的に、彼ら独自の言語を話します。

ミニオンズの話す言葉には字幕がつかないため、文字を追う必要がありません。

↑ミニオンの一人、「ボブ」がイギリス国王に就任した際のスピーチシーン。

このシーン実は衝撃的で、約2分間にわたってミニオン語でのスピーチが行われます。

集まった観衆たちは、我々鑑賞者と一緒で何を言っているかわからないので、ポカンとした表情。その様子を見て我々は笑うわけですが、この広場に集まった観衆こそ、我々消費者なのです。

最初から最後までわからない言葉をいうのではなく、「KING BOB!」という単語は発しています。

ミニオンたちは、キーワードはなぜか英語で発音してくれます。そしてそのキーワードは最も平易な英語であることがほとんどで、「BANANA」であったり「BOSS」であったり。

そしてその「KING BOB!」の掛け声で狂乱する観衆は、まさに世界中の消費者たちを表しているように思えます。

このように、ミニオンズはビジュアルやボディランゲージで理解できるアニメ作品となっているため、非常に「平易」です。これがヒットの一助になっていることは疑う余地はありません。

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人外ビジネス

これに加えて、イルミネーションエンターティメントの作品を見てみると、ある事がわかります。

それは作品のそれぞれの中心キャラクターが「人外」であること。

日本では「怪盗グルーの月泥棒」という名前で知られているシリーズ1作目も、原題は「DESPICABLE ME」であり、作品の中心は最初からミニオンです。

もちろんこれらそれぞれの作品に、人間は大量に出てきます。しかしそれぞれの話の中心は人以外のキャラクター。

僕はこれがまたヒットの一助であると思っています。

昨今叫ばれている多様性や、人種問題に、アニメ作品がどう向き合うか。これは現代では非常に大きな課題です。

ディズニーでは急激に「白人的・ルッキズムな作品」から舵を切るため、「ベイマックス」や「モアナと伝説の海」、「ラーヤと竜の王国」などを公開してきました。

具体的には、有色人種の主人公の擁立や、刺青などへのステレオタイプの払拭、細すぎるウェストや小さすぎる顔の廃止などなど。

ディズニーなりに「世論」と調整を重ねてきました。

しかし、どこまで調整しても次々問題が出てくるのが現実。なぜなら価値観は1日単位で変化していくからです。

この「価値観との戦い」をうまく放棄したのが、イルミネーションの「人外ビジネス」とも言える、人外キャラクターの主人公擁立です。

そもそも、主人公を人じゃなくすればいいじゃん。という単純ながら1番効果のある方法をとっているのです。

これによって、どんな人種・年齢・文化を背景に持っていても楽しむ事ができる作品へと昇華されました。

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アイコンとしての力・SNSとの親和性

シリーズ1作目が2010年であったことを考えると、すでに当時SNSが非常に流行していました。

今はInstagramやTikTokが猛威を振るっていますが、当時はTwitterやFacebook、Youtubeが主なSNSツール。

当然今と同じく「素早くスクロールされる中でどれだけ手を止めてもらえるか」が重要になります。

その点において、ミニオンの持つ圧倒的な「アイコン力」は凄まじいといえます。

どのシーンをサムネイルにして、切り取ったとしてもこの黄色のゴーグルをした2頭身のキャラクターが存在していれば「ミニオン系の作品だ」と瞬発的に判断できます。

ディズニーから2021年に公開された映画「ミラベルと魔法だらけの家」のワンシーンを見てみましょう。

画面左側のメガネをかけた女性が主人公ミラベルですが、この一画面を見ただけでは、ディズニー映画なのか、ユニバーサル系の映画なのか?も判断がつきにくいです。さらにはどれが主人公なのか?も判断が難しく、作品名に関してはもってのほかです。

↑こちらは2018年公開のディズニー映画「リメンバー・ミー」ですが、アナベルと全く同じ事が言えるのではないでしょうか。

ちなみにこれは、作品の良し悪しについて語っているのではなく、「SNSで切り抜かれた時の見え方」について話しているだけで、内容とはまた別の次元の話になっています。

対してミニオン作品は、どこを切り取っても「異質すぎる存在」が映り込むため、一瞬にしてミニオン作品であると知覚する事ができます。

これはミニオンの人気を支えている大きな一助でしょう。

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まとめ

close up of fox on grass
Photo by Pixabay on Pexels.com
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今回はミニオンシリーズがなぜ人気を博しているのかについて、考えてみまシタ。

ダラダラと長いこと書きましたが、要は

①簡単に理解できること
②人外キャラクターであること
③見てすぐにわかるアイコン力がSNSに刺さっていること

の3つが大きな要素として挙げられるのはないかと考察しました。

今後もどんどんとシリーズが追加されそうな予感です。

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