世界観や造形に魅力。物語はここからか
今回は2021年10月公開の「DUNE 砂の惑星」をレビューしマス。
筆者評価は★3.9
主演:ティモシー・シャラメ
監督:ドゥニ・ヴィルニーヴ
映画公開時、劇場で鑑賞しました。
公開直後に鑑賞しましたので、当時評価やレビューはほとんどありませんでした。ので、率直な感想として「何が言いたいかわからない作品だなあ」と感じました。
伝えたいメッセージが何なのか、なんの物語なのかがごちゃごちゃっとしていたかなと言う印象。
よかった点と、うーん…と言う点を挙げて、DUNEを考えていきます。
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ざっくりあらすじ(ネタバレ)
時は10190年。人工知能との戦争後、脱AIを果たした人類は、宇宙間を行き来します。
惑星ごとに公家が支配しており、宇宙のトップとして皇帝が君臨しています。
公家の一つ、アトレイデス家は惑星アトラスという砂で覆われた惑星を任されます。
アトラスは「スパイス」という、人類の能力を拡張する粉が取れる貴重な惑星です。
この惑星には、「サンドワーム」という超巨大生物が住んでおり、この生物との戦いは避けられない危険な星です。
アトレイデス家の跡取り「ポール」は、「予知夢を見る能力」を持っています。加えて、母親から「ボイス」という、相手を操る能力も身につけています。
ある日の夜、アトレイデス家は何者かに襲撃を受けます。
この襲撃によって、ポールの父親であるレトが死亡。ポールの友人、兵士長のダンカンも死亡してしまいます。
ポールと母の二人は、アトラスの先住民「フレメン」の元へ助けを求めます。
そこには、ポールの夢にいつも登場する女性の姿がありました。
終わり
アイデアがすごい
DUNEは何と言ってもビジュアルに訴える情報がとても多いです。
映画内に登場するあらゆるものにアイデアが張り巡らされており、これらの全てが非常に高品質。
ヘリコプターのような、「羽ばたき機」という乗り物。トンボがモデルになっているであろうビジュアルで、ワクワクします。
そのほかにも、砂漠に建てられた拠点がピラミッド風な点や、シールドというシステム、保水スーツなどなど、挙げ出せばキリがありません。
アカデミー賞でも美術賞・視覚効果賞を受賞していますので、この辺りはかなり評価が高いです。
女性の身に纏っている衣装も独特でした。
サンドワームという存在が素晴らしい
惑星アトラスに生息している、サンドワーム。
その圧倒的なパワーに、対抗手段は「逃げる」ことしかありません。
いわばサンドワームは自然や天災のようなものです。
DUNEで最も素晴らしいと感じたのは、このサンドワームの存在です。
人類に対して、圧倒的な力を持つサンドワームを第三勢力として入れることで、話の奥行きを一気に作ってくれます。
また、先住民であるフレメンたちは自然と共生する術を持っているので、サンドワームとも共生することができています。
この辺りも、ネイティブアメリカンなどの自然に対する敬意を模した作りとなっており、面白い。
10000年の話でもありながら、結局行われていることは、変わらないという面白さがありますね。
テンポ・戦闘シーンがうーん…
シリーズ作品1作目の性というか何というか、テンポがかなり悪いです。
何かなりそうで何もならない…みたいなシーンがダラダラと続き、小イベントがつらつらと並べられている映画です。
この辺りはマイナスポイント。
続いて戦闘シーンもかなりつまらないです。せっかく装備やら何やらがかっこいいのに、戦闘となると吹き矢まで出てくる始末です。
西暦10000年で吹き矢って…
接近戦もかなりもっそりしており、ナイフでの刺しあいや、シンプル殴り合い。もっと独特な武器を登場させてもよかったのになあと感じましたね。
どんなに未来になっても、ナイフと銃というのは変わらないよというメッセージだったのかもしれませんが、見応えはなかったですね。「ボイス」とかいう超能力は存在しているので、武器がもう少し捻って欲しかったです。
無駄に複雑すぎる
1作目だから説明的なので、情報量多いのは仕方ないよね…
というのを理解した上でも、あまりに情報量が多いです。
まず、登場させる勢力と登場人物が多すぎます。
勢力だけで、皇帝軍・ハルコンネン家・アトレイデス家・秘密結社ベネゲセリット・フレメンと5勢力も登場。勢力ごとに5名近くのキャラクターが出てくるので、ついていけません。
このそれぞれが複雑に絡み合っているので、1回では理解しきれません。
2作目以降、このストレスにカタストロフィがもたらされるかどうかが、本作を名作と言わせるかどうかのキーになりそうです。
まとめ
今回は「DUNE 砂の惑星」をレビューしまシタ。
アカデミー賞で部門賞受賞するほどの作品ですので、面白いのは間違い無いデス
2作目以降に続く展開は見受けられましたので、スターウォーズとか、ハリーポッターのようにここからどんどんと続いていくと思われます。
今後の展開に期待です。
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