見どころが「FATALITY」だけになってしまっている
2021/6/18に公開された映画、「モータルコンバット」。原作は、1992年にシリーズ第1作目が発表されてから、今も多くの人気を誇っている、同名の格闘ゲーム「モータルコンバット」です。
ゲーム好きの間では、有名なゲームで、何といってもその「グロさ」が有名。
とはいえ格闘ゲームとしての完成度がそもそも非常に高く、だからこそ高い人気を維持し続けています。
時代の経過とともに、グラフィックが進化していき、その「グロさ」に拍車がかかった形ですね。
とはいえ、日本ではあまりメジャーなゲームではありません。これは当然で、なんと日本ではあまりにグロすぎるという理由で発売されていないんです。
そのため、日本で広告を目にすることもありません。だからメジャーでなくて当然なのです。僕自身、プレイしたことはありません。(実況動画等でみている程度)
ざっくりあらすじ(ネタバレ)
時は戦国時代、伝説の忍者ハンゾウの家に、中国忍者のビ・ハンが強襲。妻と子を氷漬けにして処刑してしまいます。ハンゾウも応戦しますが、死闘の末ビ・ハンに敗れます。
時は流れ現代。うだつの上がらないボクサー、コールはある日突如として、サブ・ゼロと名前を変えたビ・ハンに襲撃を受けます。
コールはジャックスという男から、人間界と魔界の間で「モータルコンバット」という武術大会が開かれ、敗北すれば魔族に人間界が支配されてしまうという説明を受けます。
家族を守るため戦うことを決めたコール。仲間の犠牲を払いながらも、魔界の刺客を倒し、人間界を救います。
しかし、魔界の王、シャン・ツンは「次はもっと強大な軍隊を連れて帰ってくるぞ」と良い消えていったのでした。
ゲームの「FATALITY」を見てみよう
モータルコンバット内での最も有名なシステムといえばトドメの一撃にあたる、「FATALITY」。
このFATARITYシーンを実際に見ていただければ、モータルコンバットというゲームを理解することができると思います。
見る前に重要なことを警告します。「食事中は見ないこと。グロ耐性がある人だけ見ること。18歳未満は見ないこと。」
映画コラボキャラで、ターミネーターとかランボーとかも出てるんですが、これスタローンとか、シュワちゃんとかってどういう感情で見るんですかね笑
見ての通り、想像を遥か上回るグロさです。これは日本のような規制の多い国では発売中止になる理由も頷けます。
しかし、モータルコンバットといえばこの「FATALITY」。映画化するということで、ここに力を入れないわけにはいきません。原作ファンは黙ってませんからね。
原作がある作品への熱量は、日本よりもアメリカの方が高いような気がします。
前に映画「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」が公開されたときには、そのビジュアルが原作とかけ離れているということから非難が殺到。何とビジュアルが修正されたんです。
創作物に対して、民衆の声が反映されるという異例の事態でした。こんな事例もありますから、原作がある映画は、最新の注意が必要です。
原作愛「は」感じられる作品
実際の映画での「FATALITY」シーン。このコウモリのような魔人、二ターラのFATALITYはよくできていたかと思います。
臓器や骨のぶちまけようは、ゲームに近いものがありました。
でも他のFATALITYシーンはちょっと味気ないなあというのが正直なところ。
モータルコンバットの良さは、グロいというじゃないんです。その多様性とアイデアだと思います。
その多種多様かつ思いつきもしないようなトドメの刺し方、ギャグっぽいありえないトドメの刺し方、こういった部分がモータルコンバットが人気を持ち続ける秘密だと思います。
でも映画ではアイデアに乏しいFATALITYしか見れず残念。結局あまりに残虐すぎると映画の公開自体できなくなってしまう可能性があるので、やめたのでしょうか。実写化が難しい作品なのかもしれませんね。
FATALITY以外のキャラクターのデザインやキャスティングはとても良かったと思います。ちょっとアジア系が多すぎて中国映画みたいになっていた気もしますが。
何といっても我らが真田広之が61歳とは思えないアクションを披露してくれ、感動しました。
ストーリーがちょっと残念
ただ、映画としてのストーリーは、あまり宜しいものではなかったかな…。と。
モータルコンバットは格闘ゲームなので、あまりストーリーに重きを置いていないのは事実でしょう。しかし映画化する以上、モータルコンバットという作品を、あまりよく知らない人でも楽しめるように作るべきだと思います。
そうなるとやはりストーリーは必要不可欠。キャラクターへの感情移入も必要不可欠です。
しかし、この辺りがちょっと雑すぎた印象。もし何も知らずに見ている人なら、低評価は免れないでしょう。原作愛とか何だとか知ったこっちゃないでしょうからね。
この辺りの丁寧さが欲しかったです。
まとめ
今回は超グロゲームが原作となっている映画、「モータルコンバット」についての考察でした。
原作ファンと、新規客への価値提供、この2つをうまく天秤にかける必要があるので、こういった映画は難しいですね。
そう考えると、るろ剣はとてもよくできた映画だなと思います。
今度、実写鋼の錬金術師が、続編公開されるようです、どうなるのやら、。
モータルコンバットについて気になった方は是非YouTube等で検索してみてください。
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