サッパリ楽しく見られる宇宙スリラー
今回は2017年公開のSFスリラー「ライフ」をレビューしマス。
筆者評価は★4.0
出演者：ライアン・レイノルズ/ジェイク・ギレンホール/レベッカ・ファーガソン/真田広之
監督：ダニエル・エスピノーサ
キャストが豪華すぎるので、これは見ずにはいられない。といった感じで見始めることにしました。
リアリティのある演技や、インシデンスが続くのでどんどんと映画世界に入っていけます。
自身を食物連鎖の頂点・捕食者側に立っていると奢ってしまった人間に対する啓蒙。のような要素が強くなりがちなこういったエイリアン映画ですが、本作はもう少し違ったアプローチで人間を描きます。
未知の存在vs人間の行動規範 というような構図が新鮮でした。
ざっくりあらすじ（ネタバレ）
国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙飛行士6名は、無人火星探査機からサンプルを回収することに成功。
中身を調べると、微生物らしきものが存在していることがわかります。
初の地球外生命体の発見に喜ぶ地球人たち。ニュースでも放映され、その微生物は「カルビン」と名付けられます。
さまざまな実験をする中で、急激に成長したカルビンは、想像を遥か超える知性を発揮してしまいます。
クルーたちを襲い、どんな手を使っても倒すことができないカルビン。
最後の2人まで残されたミランダとデヴィットは、２つの脱出ポットを使うことで、この脅威を地球に届けないようにします。
ミランダは脱出ポットで普通に地球に帰り、デヴィットはカルヴィンと共に宇宙の彼方に道連れにする作戦です。
それぞれ乗り込んだ二人でしたが、ミランダのポットに宇宙ゴミが激突。デヴィットのポットではカルビンがレバーを操作し、地球に向かって降りていってしまいます。
アジア近海に落ちたカルヴィンとデヴィットは、現地人に発見され、努力虚しくドアを開けられてしまうのでした。
隔離プロトコルによる危機管理vs未知の脅威
ISSのメンバーの一人である、検閲官ミランダ。
彼女のミッションは無事にミッションを終えられるように指揮を取ることと、危機管理。
危機管理のマニュアル・規範は地球上でミランダ自身が提示して決定したもの。
その隔離プロトコルには大きく分けて３段階。
１段階目・・・研究室の隔離
２段階目・・・宇宙ステーションの該当箇所の隔離
３段階目・・・宇宙ステーションそのものを地球から隔離
着々と隔離の壁を超えてくるカルビン。
結果として、ISSは地球から隔離され、宇宙の彼方へと飛ばされることとなってしまいます。
ミランダはミッションを達成するため、研究室内でクルーがエイリアンに襲われても、ドアを閉め「隔離」することを優先します。
仮にミランダの隔離命令をちゃんと聞けていれば、ここまでの事態にはならなかったかもしれません。
危機管理自体は、きちんとできていました。しかし、カルビンの生存能力・生物としての強さが、その想像を遥かに上回ってしまったことから、地球は大きな危機を迎えることとなってしまうのです。
カルビンの生存本能
本作に登場するエイリアン、火星人のカルビン。
元々は顕微鏡を使わないと見えないほど微細な生命体でしたが、実験を繰り返す中で徐々に成長。
クルーの一人の肉体を捕食したことにより、巨大化してしまいます。
宇宙でのサイズとしては、大きめのタコのようなサイズとビジュアル。
その力は鉄パイプを折る程で、人間の手はぼきぼきに折ってしまいます。
宇宙空間でも死滅しません。酸素を貪欲に求めます。
最初にカルビンに反撃を受けたクルー、ヒューによると「あれは生存しなくてはならないという意志からくる、反撃だ」とのことでした。
そこに憎しみはなく、命の危険を感じているからこその反撃でした。
つまり、「征服しようとしてきた人間に対する反撃」ということ。
これが物語っているのは、人間がカルビンを支配下に置こうとしなければ、こうはならなかったということです。
相容れない種族や人種の一方が、制圧しようとした時に戦争が発生するということを、火星人と地球人というぶっとんだ設定で表現しています。
ライアンレイノルズが即死！
ここまで色々と語ってきて、結局1番意外だったのは1番最初に退場するのがライアンレイノルズだったことです。
映画主演を数々こなし、おそらくギャラも安くないであろう彼が、映画序盤で退場となるのは意外過ぎました。
しかもそこまでの見せ場もなく…。そして体内を喰われるというグロさ。
ライアンレイノルズの演技が好きだったので、正直早すぎる退場は残念でした。
★ライアンレイノルズ出演映画についてのレビューは以下から
ちなみに、日本人俳優の真田広之の演技は、やはり素晴らしかったですね。
それに加えて、大体アジア人俳優は早めに退場させられる運命ですが、最後の方まで残れていて感激しました。
この辺りにも人種差別への配慮があるのでしょうか？
とはいえ、「娘が生まれた」という最低な死亡フラグは立っていましたが。
「娘が生まれた」で生き残ったキャラクターって、いるのでしょうか。（主人公以外で）
まとめ
今回は2017年公開のSFスリラー「ライフ」をレビューしまシタ。
最近はもっぱら、ジェイク・ギレンホールづいていて、彼の出演作をよく見ています。
しかし真田広之の渋い英語がとてもよく、彼の映画も追っていこうかなと思える良い配役でした。
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