ツッコミどころ多い凡作
今回は2016年公開のスリラー「ガール・オン・ザ・トレイン」をレビューしマス。
筆者評価は★3.2
主演:エミリー・ブラント
監督:テイト・テイラー
スリラーというよりサスペンススリラーというのが正しいような気もしますが、主人公がアル中と記憶障害と戦いながら犯人を探すという内容。
正直、2016年にこれを出すのならもう少し捻って欲しかったなという印象でした。
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ざっくりあらすじ(ネタバレ)
アル中が原因で仕事を失ったレイチェルは、毎日ワケもなくNY行きの電車に乗っています。
夫トムの浮気が原因で離婚したレイチェルは、電車から見える「元トムとレイチェルの家」を眺めます。
今は、トムと現妻「アナ」が子供と3人で暮らしています。
しかしレイチェル関心を寄せているのは、その隣の家に住んでいる若い夫婦。バルコニーでキスをしていたり、庭で身を寄せあったりと、その姿はレイチェルの理想でした。
レイチェルは、トムとの結婚生活の中で子供ができませんでした。不妊治療もうまくいかず、レイチェルはお酒に頼っていくようになりました。
ある日、またいつものように窓から家を眺めていると、あの若い妻「メガン」が、見知らぬ男とキスをしているところを見かけます。
レイチェルは、自身の理想を裏切られた気持ちになり激怒。「なぜあの女は幸せを壊すの!」
レイチェルは、怒り治らず酒をぐびぐび飲んだ状態で途中下車、メガンに会いに行きます。
メガンに「アバズレ!!」と叫んだところで、記憶が途切れます。
目を覚ますと、自分の部屋でした。レイチェルの頭には血が。何が起きたか思い出せません。
レイチェルはメガンが行方不明になっていることを知ります。メガンの夫である「スコット」と共に捜査をします。
しかし警察はレイチェルを疑っています。それもそのはず。レイチェルはアル中で事件当時の記憶もアリバイもありません。
捜査しているうち、レイチェルはトムから言われていた「酔った時にしていたやらかし」をしていなかったことがわかります。ただ酔っていただけで、物を壊したりはしていませんでした。
同時期、トムの現妻のアナは、トムの携帯に浮気の証拠を見つけます。相手は「メガン」でした。
レイチェルはトムが真犯人であると確信、アナとアナの子供を助けるため、家へ向かいます。
レイチェルを襲撃するトム。揉み合いの中でコルク抜きを首に刺したレイチェル。トムは倒れます。
アナはトムの元へ行き、コルク抜きをさらにねじ込みます。
トムは死亡。2人は正当防衛ということで許されます。
過去と決別したレイチェルは、新たな人生を歩み出すのでした。
またか…二日酔い記憶喪失モノ
再三になりますが、この二日酔い記憶喪失モノで「ハングオーバー!」に勝つことはまずできないです。
ネトフリオリジナルの「ウィークエンド・アウェイ」も全く同じ作りで、こちらについては https://coffeeofroadrunner.com/【映画考察】「ウィークエンド・アウェイ」【ネ/ の記事でレビューしています。
ここまで同じような映画が多いということは、サスペンス映画を作る上でとても都合がいいのでしょう。
記憶があいまいで、なんとなく覚えている…みんなが怪しく見えてくる…という構造ですね。
結局、浮気をする男が犯人だった。で落ち着くので、見ていてどうせトムが犯人なんだろうなと思っていたら、やっぱりトムが犯人だったので、あまり面白味がありませんでした。
主人公を好きになれない
いい映画の条件として大切なのは「主人公を好きになれるかどうか」です。
銀行強盗をするような犯罪者でも、ドラッグ依存症の廃人でも、いい映画では、その主人公を好きになります。
しかし、本作では主人公を好きになれません。
アルコールで記憶を無くしている時、暴言を吐いたり、物を壊したりするという行動は、実はトムの嘘だった。という点こそ明かされたものの、アル中であることに変わりがありません。
元夫にしつこく電話をかけたり、家に行ったり、無断で子供を抱いて出かけたりする行動は気持ちが悪いです。
電車から毎日知らない夫婦を覗き見て、勝手に激怒したりしてるのも訳がわかりません。
メガンの夫であるスコットと接触し、色目を使っているのも不気味です。
とにかく、好きになろうと観客が歩み寄っても、掴みどころがなく離れていってしまいます。
これではなかなか映画に入って行きにくいです。
色々と無理がある
映画に入り込むためには、設定がしっかりとしていることが重要です。
どれだけ「側」がぶっ飛んでいる設定であっても、中身の道理があっていれば、映画に入り込めます。
SFやホラーでも映画に入り込めるのは、設定がしっかりしているから。
しかし、本作はそもそも理解が難しい点があります。
まず、電車からそんなに見えないでしょう。という点。
レイチェルは走行中の電車から若い夫婦の家を覗き見ます。何をしているかがわかるのが無理があります。
そしてそれだけいろんなところから見える場所で堂々と浮気するメガンも、理解できません。
こういった浮気モノ、なぜ自分の家に呼ぶのでしょうか。理解できません。
そしてトム。レイチェルと会った直後にメガンを殺害していますが、これも理解が及ばない。
加えて、共感できない点とすればメガンが妊娠しているにも関わらず、映画としてこれを死なせてしまうこと。
これが救いがなさすぎて、無理があります。
とにかく、要所要所で理解が難しい点が多く、なかなか入り込めません。
まとめ
今回は「ガール・オン・ザ・トレイン」をレビューしまシタ。
ちょっと酷評すぎたかもしれまセン。
ダメなところをつらつらと記載してしまった感じになりましたが、評価としては★3.2。
こういった二日酔い系のサスペンスが好きならば、見てもいい作品だと思います。
結構映画をこなして見ている人には、退屈かもしれません。
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