スタローンお爺様が楽しそうなのはいいが…
今回はAmazon オリジナルのヒーロー映画「サマリタン」をレビューしマス。
筆者評価:★2.4
主演:シルヴェスター・スタローン
監督:ジュリアス・エイヴァリー
スタローンが超人的な力を得て戦うという映画で、少年とのやりとりなどがハートフルな展開となっています。
しかしとにかく監督と脚本がひどい。としか言えないB級を超えてC級な映画でした。
ざっくりあらすじ(ネタバレ)
その昔、サマリタンとネメシスという双子がいました。
彼らは超人的な力を使って街の人を困らせていました。
街の人々は、夜双子たち一家が寝静まった後に放火し、一家を殺害しました。しかし双子はこれを生き延びてしまいます。
サマリタンはこれを受けて、正義の道に生きることを決め、ネメシスは復讐に生きることを決めます。
そんな彼らは衝突を続け、発電所の戦いをもって、ネメシスが憎悪を形にしたというハンマーが原因で発電所が爆発。
2人はついに死んでしまいました。
それから25年たった現在。
今でも2人の伝説は語り継がれています。
貧困街で母親と2人暮らししている少年「サム」は、サマリタンの大ファン。
今でも彼が生きていると信じています。
そんな彼は日銭を稼ぐため、チンピラと一緒になって犯罪行為をしています。
ある日チンピラとのトラブルでボコされていると、向かいのマンションに住んでいるごみ収集業者である老人が現れ、チンピラを超人的な力でボコボコにします。
ナイフさえ握り潰しているその姿を見て、サムは「彼はサマリタンに違いない!」と思います。
その頃チンピラ界のリーダーで、現体制に不満を持っている「エドウィン」たちは、保管されていた「ネメシスのハンマー」と「ネメシスのマスク」を盗み出し、それを使って人々を扇動、暴動を起こしていきます。
サムがチンピラたちに拉致され、それを知ったサマリタンは単身助けに向かいます。
そこでの戦闘中明らかになったのは、彼の正体はサマリタンではなくネメシスだったということでした。
ネメシスとサマリタンは、何者かの罠に嵌められ、発電所の爆発に巻き込まれました。
ネメシスはサマリタンを助けようとしましたが、サマリタンは炎の中に消えていったのです。
ネメシスは貧困層の味方として、サマリタンは富裕層の味方として衝突していただけでした。
チンピラを一掃したネメシスですが、満身創痍。
サムを安全なところに届けた後、姿をくらませます。
救出されたサムがテレビ局のインタビューに答える奥で、ネメシスはサムを見届けるのでした。
映像としての力が無い
ランボーなら、ゲリラのプロ。ロッキーなら、拳。映像も素晴らしく、全く退屈のない映画でした。
対して本作は、どういったキャラクターなのか?スーパーマンのように空は飛べなそうだ。
ハルクほど固くなく、アイアンマンほど「中身は人間」ってわけでもなさそう。
バットマンほど生い立ちが語られもしない。
映像もその辺のよくある映画という感じで、見応えがない。
とにかく「退屈」なのです。
まず、彼の正体がサマリタンではなくてネメシスだという展開は、映画序盤で早々に解ります。
解りきったネタバラシを2時間待つのは、展開としても非常に退屈です。
雑さが目立つ
そもそもなぜ、双子はスーパーパワーを得たのか?
たまたまサムの住んでいる向かいのマンションに住んでいた?
「ハンマー」はなぜ双子に有効なのか?
誰が双子を陥れたのか?
敵は単なるチンピラ。しかも個々の能力は低い。
諸々の説明がなかったり、設定が雑だったりと、うんざりしてしまうような進行が目立ちました。
スタローンがかっこいいからギリギリ見れた
76歳という超高齢にも関わらず、階段を軽々登ったり、走ったりするスタローンの演技は素晴らしい。
相変わらずの低音ボイスが響き、怒りの表情や方向は、40年以上前から何も変わっていません。
それにしてもスタローンは、退役軍人とか、退役スーパーヒーローとかが似合います。
本当は平穏に暮らしたいだけなのに、無理やり引っ張り出されて戦う男。
彼はそういう男を演じる運命のもとに生まれたのかもしれません。
まとめ
今回はアマゾンオリジナル「サマリタン」をレビューしまシタ。
全体的には退屈さが漂う映画となっており、意外性もなければ味わい深さも特にありません。
スタローンの渋さだけが光る映画でした。
スタローンファンは見てみてもいいのではないでしょうか。
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