バイク好きが見てギリの凡作
今回は2022年公開のネトフリスペイン発のバイクアクション映画「ケンタウロス」をレビューしマス。
筆者評価は★2.6
出演:アレックス・モネール
監督:ダニエル・カルパルソル
麻薬の配達係としてプロのバイカーが暗躍すると言う話なので、面白そうと感じて視聴。
しかし「想像した通りの展開」がタラタラと流れるだけの凡作でした。
基本的に設定がライアン・ゴスリング主演の「Drive」とドン被りで、内容は10分の1くらいに希釈されているような作品です。
★Driveはこちら↓
ざっくりあらすじ(ネタバレ)
凄腕のバイクスキルを持っていながらも、整備チームなどの環境に恵まれず、なかなかうだつの上がらない男、ラファ。
朝は工場勤務、昼はバイクサーキットで夢を追いかける生活です。
妻のナタリアと息子は、バイクを優先する父の元から離れてしまいました。
ある日、ナタリアの暮らす部屋を訪ねに行くと、ナタリアの部屋からコワモテの顔面の男たちが出てきます。
部屋に入ると、ナタリアと息子が荒れた部屋の中で怯えていました。
「どうしたんだ!」と問うラファ。
実はナタリアは、家計を支えるために麻薬のディーラーに手を出していました。
これによって、この辺りのギャングから目をつけられ、20万ユーロもの価値がある麻薬を奪われてしまいます。
これを知ったラファは、この麻薬を捌いていた組織のボス「カルロス」に、「俺が、20万ユーロ分働くからナタリアと子供に手を出さないでくれ」と言います。
カルロスはこれを受けて、フランスからスペインまで麻薬を運ぶライダーになるよう言います。
2ヶ月間の猶予付きで始めたこの仕事ですが、期間満了になっても、辞めさせてくれません。
これに腹を立てたラファは、バイクのメットでカルロスの部下を殴り殺してしまいます。
この後ラファは、友人のコルテスと共にカルロスを殺害し、平穏を取り戻します。
しかし後日ラファの元へ警察がやってきます。
証拠の写真を出され、絶体絶命のラファ。
「刑務所に入るか、うちで麻薬ライダーの取り締まりをするか、選べ」と言われます。
ラファは、麻薬取り締まり部隊「ケンタウロス」に入ることを決めるのでした。
バイクアクションが退屈
バイクアクション映画として致命的なのは、バイクアクションが退屈なこと。
この手の映画では、バイクのかっこよさ・魅力、それに映像としての見応えが最も重要です。
正直ストーリーは二の次でも良いレベル。
しかしそのバイクアクションに見応えがありません。
ただ超高速で高速道路を駆けていくシーンがダラダラと続き、カメラを振りまくるせいで何が起きているかわかりにくかったり。
製作費がないのはわかりますが、もう少し工夫が欲しかったところです。
「眠気覚まし」
物語中盤から「眠気覚まし」と言って、ラファは麻薬組織から「青い薬」を受け取ります。
仕事が夜なことが多いため、この薬を持たされたラファ。
組織は「ハイウェイでハイになるのは悪いことじゃねえ」と言います。
最初、これを飲むか迷っていたラファですが、朝は仕事、昼はレーサー、夜は運び屋と忙しいため、眠気を飛ばすためにこれを飲みまくります。
ここまではかなり良い展開。
麻薬組織の仕事を嫌々するうちに、自分が麻薬中毒になる…と言う展開に発展しそうです。
しかし、まさかの「発展しません」。
もはやこの薬についてはその後何も語られず、ただ淡々と飲むシーンだけがたまに流れるだけ。
いや、本当に眠気覚ましなだけだったのかよ…。
こんなストーリーに関係ありそうな要素なのに、全く関係してこないというミスリード中のミスリード。
その証拠に、本作の予告編には、1秒もその「青い薬」は出てきません。
やっぱ日本製はスゴい?「カワサキ・ニンジャ」
ラファは、仕事をするにあたって「確かな性能がないと警察に捕まる」と言うことで「カワサキニンジャ」を用意するように麻薬組織に言います。
麻薬組織は「調子に乗るなよ」とは言うものの、ちゃんとカワサキニンジャを用意してくれます。
カワサキニンジャとは、日本のバイクメーカー「Kawasaki」が発売しているバイク「ニンジャ」のこと。価格はおよそ150万円以上。
力強い加速が特徴とのこと。(筆者はバイク知識ゼロ)
こういった、プロがガチのクオリティを求める時、日本の製品がよく登場します。
「日本製じゃないと使わねえぞ」とか。
やっぱり日本の製品は品質が高いということなんでしょうか。
だとしたらなぜこんなに不況続きなのか…。
スペインの映画を見て、日本の政治経済について考えさせられました。
まとめ
今回は「ケンタウロス」をレビューしまシタ。
今回は酷評になってしまいましたが、ネトフリオリジナル映画では「たまに」当たりもありますので、これからもチェックしていきます。
本作から得た1番の収穫は「フランスとスペインが高速道路でつながっている」のが知れたことでした。
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