死の瞬間、数分の間の世界
今回は2017年公開のSF映画(?)、「フラットライナーズ」を考察します。
こちら1990年に同名で公開された映画のリメイク作品となっています。(知らずにみていました。)
ちなみに、上記載せた予告編ですが、とてもチープな映画な感じを思わせる予告であまり良くないと思います。
確かにホラーテイストな映画にはなっていますが、裏テーマがしっかりとあるので、ヒューマンドラマ・スリラーに近いです。
フィルマークスの評価は★2.9とかなり低かったのですが、僕は死後の世界とか、そういった類のものが好きなので★3.5くらいは付けられるなと思いました。
主演のコートニー役の「エレン・ペイジ」が好きだったのもありますね。
エレン・ペイジは傑作ゲームの「ビヨンド・トゥーソウル」の主演もしていて、これで完全にファンになりました。
ちなみにエレンは、トランスジェンダーであることを公表していて、乳房を切除。見た目ももうすっかり男性的に。
ざっくりあらすじ(ネタバレ)
医学生のコートニーは、死後の世界について強い興味を持っています。
一度心肺停止した後蘇生した患者が「光が見えた」とか「幽体離脱した」とかという例があったため、コートニーはこの心肺停止状態に、死後の世界を知るヒントがあると思い始める。
この心肺停止を故意に発生させ、その間の脳波を測定することで、謎を解き明かそうとします。
医学生仲間のソフィアとジェイミーと共に、夜間に使われていないMRI室を使い、コートニーは薬と冷却毛布で心臓を止めます。
途端にコートニーの意識は病院の外へと飛んでいき、街を駆け巡ります。
そして蘇生。
その後からコートニーの様子は少しおかしくなります。クスリをやったかのようなハイ状態で心ここに在らず。記憶力も覚醒し、何年も引いていなかったピアノをプロ並みに弾けたり。
そのうち医学生たちは、「臨死体験をすると良い事が起きる」と考え、次々にこの実験を行なっていきます。
しかしこれには副作用がありました。
コートニーには、妹がいました。コートニーが車を運転中、ケータイを触ったせいで事故に遭い、妹だけ亡くなってしまいます。
そんな亡くなったはずの妹がコートニーの前に姿を表すようになります。
その表情は非常に怒りに満ちています。
コートニーはおそろしくなり逃げ回ります。その後階段から落ち、亡くなってしまいます。
この実験には何かあると考え出す医学生たち。
すると、やはりそれぞれの「黒い過去」が襲いかかってきます。
このままではコートニーと同じ道を辿ることになる。
そう思った彼らは、それぞれの罪と向き合うことにするのでした。
生と死のはざま
この映画の面白い点は、この心肺停止状態の「刹那」が舞台となっている点。
医学生として、医学的に、科学的に死を研究するという入りが面白いです。
ぶっ飛びすぎていない設定です。
実際にこのような研究があってもおかしくないのではないかと思えるレベル。非倫理的ではありますが。
そこから、非現実的な状況へと落ちていくグラデーションもちょうど良かったです。
しかも、この「非現実」が他者から観測されていないため、当事者に起きている「幻覚」だと理解できるので、これまた「非現実」な「現実」ということで、良いです。
この幻覚が、触覚にも作用し、引きずられたり押されたりというところまで浸食しているので、本人にとってはホンモノなわけです。
「面白み」は今ひとつ
この映画は、基本的に酷評を受けています。
その理由としては、視点が色々とブレてしまうことと、面白みが今ひとつなところでしょう。
先述した通り、ホラー映画としての点はかなり低いです。
ただ、ホラー映画好きの方はかなりホラー映画への目が厳しいので、それはそれとして。
ヒューマンドラマとして見てみれば、そこそこの映画です。
まず「視点がブレる」という点については、「何を軸に見たらいいかが不明瞭」ということ。
登場人物それぞれの過去を別軸で追っていくということもあり、単調。
それに加え、この「幻覚」を追えばいいのか。それとも「覚醒した能力」を追えばいいのか。この辺りも視点がぶれます。
加えて、「面白みが今ひとつ」ということ。
幻覚を受けて、もう一度心肺停止させて、こちらからアクション。などの展開があれば物語が立体的になったはずなんですが、ただただ幻覚に翻弄され、罪と向き合うという話なので、展開が平面的になり、面白みに欠けました。
さらに登場人物への感情移入がしにくいという点。
キャラが特段立っているわけでもなく、なんとなく「好きになりにくい」雰囲気があります。
特に、実験後のパーティーシーンやS◯Xシーンは別にいらなかったような気がしますね。
頭の悪い大学生感を差し込んだ理由が知りたいです。
まとめ
今回はホラー?SF?スリラー?映画の「フラットライナーズ」を考察しました。
映画の設定や、入りはかなり良かったのですが、もう少しでもっと良作になりそうな予感がする惜しい映画でした。
ですが、もちろんつまらないわけではありませんので、ぜひこういった死後の世界系映画が好きな方は見て見てもいいと思います。
ただ、ホラー映画的なドン!とかバン!みたいな脅かし方がありますので、その点は気をつけてください。
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