【映画考察】「アダム&アダム」ライアン・レイノルズ節炸裂【ネタバレ感想】

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時の流れと、親

今回は2022/3公開のSF映画、「アダム&アダム」について考察していきます。

ライアン・レイノルズ特有の軽妙なジョークや、アクションが存分に盛り込まれた映画でした。

映画の展開としてはそこそこ王道ではあるものの、いろいろツッコミどころも多く、家族で見る分にはいい感じです。

評価は★3.8

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ざっくりあらすじ(ネタバレ)

2050年、宇宙船で戦闘をするアダム(ライアン・レイノルズ)は敵の攻撃を掻い潜り、ワームホールへと入っていきます。

時は変わって2022年。1年半前に父を亡くした少年アダム(ウォーカー・スコーベル)が家で留守番をしていると、飼い犬が突然吠えてガレージの方へ。

おそるおそる見に行くと、そこには血まみれの男が。なぜかこの男はこの家の構造をよくわかっており、アダムの父親の形見である時計をしています。

2人は同一人物なのでした。2022年のアダムと、2050年のアダムです。

2050年の世界は、タイムトラベルが発明されたせいで混乱を極めます。アダムは自分の妻がタイムトラベルの発明を阻止するべく2018年に向かってから帰ってきていないことから、助けにきたのでした。

アダムとアダムは、タイムトラベル発明者である2018年の父親の元へと向かい、研究をやめさせようとします。

しかし父親の支援者であるマヤが研究の実権を握っており、いく手を阻みます。

アダムとアダムと父の3人でこれと戦い、タイムトラベル装置を破壊。大人アダムは2050年へ。少年アダムは2022年へと帰っていきます。

過去から現代へ帰っていく時、記憶は失われます。しかし「影響」は残ります。

少年アダムは母親に優しくなりました。大人アダムは、最愛の妻にもう一度出会うのでした。

未来アダムと過去アダム

この映画は、未来から来た自分と一緒に冒険をするという、ターミネーター的なタイムトラベル・パラレルコンタクト映画。

作中でも状況を説明する際「ターミネーター見たことあるよな?」とはっきり言ってました。

ただ、ちょっと難しいのが、「大人アダムがこのことを経験していない」こと。

どういうことかというと、この「未来から自分が自分に会いにくる」というイベントを少年期に経験しているということは、大人アダムはその記憶があるはずです。

会いにきた未来の自分と同じ年齢になった時、今度は自分が過去の自分に会いにいくことになるはずですからね。

しかしここは、「タイムトラベルすると記憶がなくなる」ということで説明されており、経験していないことになっています。

最終シーンで少年アダムが2018から2022へ帰ってきた時記憶がなくなっているので、これで説明がつきます。

母への思い、父への思い

大人アダムは、過去父を失った際、実は傷ついていた母親に、優しくしてあげられなかったことを何十年も悔いていました。

それと同時に、大人になるにつれ、仕事と家庭という存在を感じるようになり、父親が仕事を優先していたことがわかってきます。これにより父親に対してよくない感情を持っていました。

対して少年アダムは、父が亡くなっても平気そうな母親に迷惑をかけたりからかったりと過ごす日々。

父親が亡くなったばかりなので、お父さんがいてくれればなあと思ってばかりの日々です。

この2名が交わり合うことで、段々と本当に大切なものが見えてきます。

加えて面白いのが、これが同一時間軸の同一人物による考え方の相違であること。

2022年から2050年までの28年の間に流れた時間と経験から、ここまで父と母への考え方が変わるという点を描いているのがこの映画の最も評価する点でしょう。

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少年アダムの演技力

今回少年アダムを演じたウォーカー・スコーベルが本当にMVP。

ウォーカーは現在13歳のアメリカ人子役。なんとデットプールの大ファンなんだとか。

その主演のライアンレイノルズとW主演してしまうなんて、すごい。

何より、ただの子役なだけでなく、ライアン・レイノルズ節をしっかりと継承した演技力が最高でした。

憎たらしくもどこか嫌いになれない、シリアスなシーンもしっかりとこなせるウォーカー。

趣味でパルクールなどもしているということで、今後は第2のライアン・レイノルズになるかもしれません。

そしてデッドプールを継いでほしいですね。そしてスパイダーマンNWHの方に、共演なんてできたら最強です。

まとめ

colorful fox walking on empty road
Photo by Erik Mclean on Pexels.com

今回は、ネトフリで公開したての新作「アダム&アダム」の考察でした。

家族愛・ユーモアに富んだアメリカンな作品となっていて、特別グロシーンなどはもちろんありませんので、広い人を対象としている感じですね。

タイムトラベルを使って心情変化をよく描いた良作だと思います。

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