内容はともかく見応えはアリ
今回はNetflixから公開されたアクション・ダークファンタジー映画「デイシフト」をレビューしマス。
筆者評価:★3.3
出演:ジェイミー・フォックス/デイブ・フランコ
監督:J・J・ペリー
なんの説明文も読まずにサムネに惹かれて見てみたので、最初のシーンで度肝抜かれました。
映画全体としては内容はあまり無いのですが、登場人物の多くが黒人であることにも起因して、hiphopが多用されていたり、ファッションもかっこいい。
舞台はカリフォルニアのバレー地区。ということもあって映画は2PACの「Califolnia love」でスタート。この曲には気持ちを非常に盛り上げる効果がありますね。(個人的に)
ざっくりあらすじ(ネタバレ感想考察)
妻と娘と別居中のプール清掃員の男、バドは副業としてヴァンパイアハンターをしています。
ある日も仕事終えて、娘の送迎に行ったバドは、妻が娘を連れて引っ越そうとしていることを知ります。
しかしバドはここ、バレーこそが我々の家だという考えから、どうにか引っ越さないで済むように金を作ることになります。
ヴァンパイアの牙を売ることで、1本400ドルから1000ドルにすることができますが、これでは全然お金が足りません。
仕事の数も、買取金額の面を考えても「組合」に入る必要があると考えたバド。
実はバドはかつて組合員でしたが、問題行為が多すぎるということで破門になっていました。
そこでツテを辿って、ヴァンパイアハンター界の英雄「ビッグ・J」に頼んで、組合にもう一度入れてもらえるように取り図ってもらいます。
入れてもらえることになった彼ですが、ヴァンパイアが外に出歩く夜間の勤務ではなく、日中の勤務(デイシフト)に充てられてしまいます。
その頃ヴァンパイア界の権力者「オードリー」は、ヴァンパイア用の日焼け止めを開発し、日中に出歩けるようにしていました。
彼女は、娘を殺されたことでバドを恨んでいます。
組合の監査役の若者、セスと共にヴァンパイアをガンガン狩っていくバド。しかしある日、妻と娘がヴァンパイアたちに拉致られてしまいます。
さらに監査役のセスもヴァンパイアになってしまいます。
しかし彼は理性を残しており、バドと共に人質奪還に乗り出します。
そこにビッグ・Jも参加。
熾烈な争いの末、妻と娘を救うことに成功します。
セスはヴァンパイアとしてのセカンドライフをスタートし、バドは家族との生活を続けていきます。
そして道中死んだと思われていたビッグ・Jがマンホールから出てきて
「カリフォルニアは最高だな。ヴァンパイアだらけだ」と呟くのでした。
意外とディティールが良い
本作のプロデューサーが「ジョンウィック」の製作陣であることもあり、アクションやガンや弾丸などの小物へのディティールが素晴らしいです。
まあそもそも、「殺しを仕事とするために組合に入る」という設定が、ジョンウィックそのものといった感じですよね。
敵がヴァンパイアなので、人間離れした動きや、打っても全然死なないゾンビ的な生命力などが追加され、また違ったアクションが見られます。
また、小物として「対ヴァンパイア用弾丸」としてブラックウッドと銀でできた弾丸出会ったり、にんにくを含んだスモークグレネードなどがあり、ファンタジーアクションとして嬉しい設定でした。
ただ、首を切り落とせば勝ちという設定がなぜかセスには当てはまらず、疑問は残りました。
スヌープ・ドッグが最高
この映画、もしスヌープがいなかったらもう少し評価下がっています。
まあ演技はそこそこって感じなんですが(彼はもう何を演じてもスヌープ・ドッグ)。
ガトリングをぶちまいてヴァンパイアを薙ぎ倒していくスヌープの画を見るだけでも全然ありな映画だと思います。
ちょい役とかではなく、しっかり重要キャラとして起用したことは大成功だと思います。
カリスマ役をカリスマがやるというのは1番合理的なキャスティングですね。
伝説のヴァンパイア?
映画内では、年をとっていればとっているだけ「牙」の価値が上がることとなっており、この話の流れで伝説のヴァンパイアの存在が語られます。
何百年も生きているヴァンパイアで、ヴァンパイア界の最も偉い存在。
「実在するかどうかもわからない。まるでビッグ・Jのようなカリスマ性がある」という発言から、もしかしてビッグ・Jがそのヴァンパイア説というフラグもあったかなと思いましたが、この伏線、というかヴァンパイアの存在も回収されずに終わってしまいました。
本作の最後も、自作に続くような終わり方ではなかったので、ここは残念ポイントです。
ただ、次作があるのであれば、この鬼舞辻無惨的な存在を出してほしいところです。
まとめ
今回は「デイシフト」をレビューしまシタ。
ストーリー自体は全く深みはないものの、映像としての力がある映画でした。
ただ、この世界観が「ヴァンパイアの存在が知られている世界」なのか?や、人間がヴァンパイア化する「転化」とはどういう状態なのか。
などの説明が不足していたように思います。
次があるのであればこの辺りを丁寧に作ってほしいところです。
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