【洋ドラ】「THE BOYS シーズン3」敵味方が入り乱れる【ネタバレ感想考察】

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もう「ただの皮肉パロディ作品」の枠を超えた

KOX
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今回はAmazonオリジナルシリーズの「The Boys」のシーズン3についてレビューしマス。

シーズン1・2を見ていない方にもできるだけ寄り添った内容デス。

筆者評価:★4.1

出演:ジャック・クエイド/カール・アーバンなど

監督:エリック・クリプキ

日本での知名度はまだまだ足りないように思える本シリーズ、「The Boys」。

最近ではYoutubeの広告でもよく見かけるようになりました。

ジャンルとしては、ヒーローアクション・ブラックコメディに入るかなという感じですが、内容は臓物飛び出るエクストリームグロ・エロなので視聴には注意です。

物語のそもそものテーマは「もしスーパーヒーローがクズだったら?」というもので、みんなのよく知るあのヒーローっぽい奴らがたくさん出てきます。

彼らはそれぞれ、金であったり女であったり権力を欲していて、まともに「みんなを助けよう」なんて思っていません。

そんな世界で、何の能力も持たない一般人が彼らに牙をむくという物語が「The Boys」。

そんな人気シリーズのシーズン3について、レビューしていきます。

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時効性Vとソルジャーボーイ

シーズン1・2までは能力を持つ者と、持たざる者との戦いであったのに対し、シーズン3では「時効性V」という、一時的にスーパーパワーを手にすることができるアイテムが登場。

正直このアイテムの登場は、このドラマの根幹とも言える「能力を持つものvs持たざる者」という軸を覆すものになるため、かなり挑戦的な舵の切り方をしたように思えます。

しかし個人的にはこのシーズン3の評価はかなり上々。

「The Boys」の本質とは、「力を手にしたときの人間」なのだと気付かされました。

その力の中身が、能力としての力なのか、権力なのか、財力なのか。それはその各々によって違ってきます。

これまで能力を持っていなかったヒューイやブッチャーが、時効性Vを手にして、しかも何度も使用してしまう。

その姿はまさに麻薬の構造と同じ。一時的に手に入る快感のために使用してしまうのです。

さらに大きな要素は「ソルジャーボーイ」という存在です。

ソルジャーボーイは、ホームランダー誕生前のセブンのキャプテンを務めていたヒーローであり、「The Boys」のメンバー、MMの家族を惨殺したクズです。

大昔に死んだと思われていたソルジャーボーイですが、実は生きており、ロシアの実験施設であらゆる身体実験をされていました。

当時のセブンのメンバーに裏切られてこうなったソルジャーボーイは、自分を陥れた者たちへの復讐を誓っています。

これを利用しようとするブッチャーは、このソルジャーボーイと手を組むのです。

能力者の全滅・死滅を望んでいたブッチャーが、能力者との戦いのために時効性Vを使ったり、ソルジャーボーイと手を組んだりするという展開。

実はシーズン1、2を通してブッチャーの目的は「能力者の殲滅」ではなくなってしまったのです。

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ライアンの存在

当初、ブッチャーは妻をホームランダーによって犯された事の復讐として、ホームランダーの処刑を同機として活動していました。

しかしホームランダーとブッチャーの妻の間には、レイプ時にできてしまった子供「ライアン」が存在していたことを知ります。

妻が死に際に「ライアンを守って」とブッチャーに託した事によって、ブッチャーはライアンを守らなくてはならなくなりました。

しかしそんな妻を自己とはいえ殺してしまったのは「ライアン」。

ブッチャーは心の底ではライアンを好きにはなれません。

しかし、妻との約束を果たすため、ブッチャーはライアンを守る事にします。

ホームランダーは、血縁という確かな繋がりをライアンに求めており、それに加えて自身と同じ能力を持っているライアンは、自身の良き理解者でもあるわけです。

つまり、二人の間には「ライアンを守る」という目的が一致しています。

ここにソルジャーボーイという第三勢力が入る事によって、ついにブッチャーとホームランダーの共闘という、当初考えられなかった展開が実現します。

ブッチャーもホームランダーも、他の人間や能力者が死んでいく事には何も感じない冷酷な人間でありながら、自分の大切な存在が危機に陥った際には、その存在は「例外」となり、自身の行動も「例外的」なものとなります。

今シーズンはこの「自分事になった途端に態度が変わる」という点が大きく取り上げられていたように感じられます。

俊足のヒーロー「Aトレイン」は、黒人差別を進めるヒーロー「ブルーホーク」に対して、黒人への謝罪を求めようとします。この段階では、あくまでも自分の人気を獲得するための動機でした。

しかしブルーホークがAトレインの実の兄に暴力を振るい、下半身不随になったことをきっかけに、Aトレインの怒りが爆発。

ブルーホークを殺害してしまいます。

その際、所属する「ヴォート社」に「ブルーホークがしたことについて、正義を実行すべきだ」と語りますが、ヴォートからは「これまで自分も何人も殺してきたのに、自分の時だけ正義を語るの?ふざけないで」と言われます。

Aトレインは、ヒューイの元カノ「ロビン」も殺害しています。

そんな彼も、やはり自分の愛する存在が傷つけられて初めて、その罪に気がつくのです。

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ヒーロー作品への皮肉ではなく「徹底的に現実的」なだけ

特定のキャラクターを思わせる能力を持っているヒーローたちが多く登場することで、パロディ・皮肉系の作品とされやすい本作。

しかし実はそうではありません。

確かにその側面ももちろんありますが、「実際の現代にスーパーヒーローがいたら」と、「ヒーローもまた感情を持ち、思想、望みがある」ということを徹底的に現実的に描いているだけなのです。

そしてこうした能力も、資本主義の歯車の中に取り入れられていきます。

「思ってもいないこと」や、「したくない格好」を強要され、金儲けや支持率・株価アップのために利用されるヒーローたち。

この辺りのディティールまで楽しめる作品です。

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まとめ

close up of fox on grass
Photo by Pixabay on Pexels.com
KOX
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今回は「The Boys シーズン3」をレビューしまシタ。

ネトフリのストレンジャーシングス的立ち位置になりつつある、アマプラ代表ドラマの本作。

かなりのグロ描写と、人間味溢れすぎるヒーローたちの登場で、もちろん子供の視聴はできません。

しかし、それぞれの目的と思惑が交錯しまくって、敵と味方が変わっていくのが見事です。

「今何が起きていて、次何をしようとしているか」も明確でわかりやすく、まずはシーズン1だけでも見てみてほしい作品です。

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