コーヒーの味わいを左右する”精製”
今回学ぶのは、コーヒーの味わいに大きな影響を与える「精製方法」についてです。
コーヒーは、コーヒーチェリーという果実の種子。(下記画像)
コーヒーチェリー収穫後、種子の状態にし、乾燥させたものが一般的なコーヒー豆となります。
このコーヒーチェリーから生豆にするまでの工程のことを「精製」と言います。
ただの作業でしょ?と思うかもしれませんが、実は非常に重要な工程。
代表的なつの精製方法について学んでいきます。
出てくる用語集
コーヒーチェリーからコーヒー豆へ精製する際に登場する用語を先に記述しておきます。
- 外皮・・・コーヒーチェリーの一番外側の皮
- 果肉・・・コーヒーチェリーの果肉
- シルバースキン(銀皮)・・・コーヒー豆を覆っている薄い皮。焙煎すると剥がれる。
- パーチメント(内果皮)・・・シルバースキンを覆っている皮
- ミューシレージ・・・パーチメントの外側にある粘着物質。糖分を含んでいる。
ウォッシュド(水洗式)
- 水槽でコーヒーチェリーを選別する
- 果肉を取り除く
- 水に漬けて発酵させ、ミューシレージを取り除く
- 水洗いする
- 乾燥する
- パーチメントを取り除く
- 生豆に
ウォッシュドの特徴は、果肉を取り除いた後水洗いして、ミューシレージを取り除く点。
ウォッシュド方式は最初に実を剥くため、中の豆の状態がすぐわかります。加えて、洗ったものを乾燥させるので失敗しにくい精製方式で、一般的な手段です。
味わいとしては、すっきりと澄んだ味。クリアでシンプルな味わいになります。豆の個性がスッと入ってきます。
ナチュラル(乾燥式)
- 水槽でコーヒーチェリーを選別する
- 天日干しで乾燥する
- 果肉とパーチメントを取り除く
- 生豆に
収穫したチェリーを、選別後そのまま天日干しにする精製方法です。干しレーズンのような見た目になるまで15〜30日間乾燥させます。
雨が降ったり、日照時間が少なかったりする土地ではこの精製方式が取れないのでウォッシュドに比べて難しい方法です。
味わいとしては、発酵感とフルーツ感が増えるため、ワインのような雰囲気になります。
チェリーの糖分がしっかりと豆に定着するため、酸味が抑えられ、甘みが強くなります。
パルプドナチュラル/ハニープロセス
- 水槽でチェリーを選別する
- 果肉を取り除く
- ミューシレージを残したまま天日乾燥
- パーチメントを取り除く
- 生豆に
ウォッシュドとナチュラルのちょうど間に当たる精製方法で、ナチュラルとウォッシュドのいいとこ取りができる精製方法です。
糖分を含んでいるミューシレージをどれだけ残して天日乾燥するかで、味わいのコントロールができます。
ミューシレージを残せば残すほど甘くなります。
●ホワイトハニー
90%残し
●ゴールデンハニー
75~80%残し
●イエローハニー
50%残し
●レッドハニー
0~25%残し
●ブラックハニー
0%残し
ちなみにハニーと名前がついているのは、味わいがハチミツっぽいから。
まとめ
今回は、コーヒーの味わいに大きな影響を与える「精製」について学びました。
コーヒーに力を入れているカフェなどでは、この精製方法もメニューに書いているお店が多いです。
注文する際に今回学んだことを思いだして、良きコーヒーとの出会いの助けになれば幸いです。
良きコーヒーライフを!
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